日仏シンポジウム「芸術照応の魅惑VI 文学と芸術における晩年スタイル」
5月17日(土)・18日(日)に日仏会館で、日仏シンポジウム「芸術照応の魅惑VI 文学と芸術における晩年スタイル」が開催されます。皆さま奮ってご参加ください。
◆日仏シンポジウム 芸術照応の魅惑VI 文学と芸術における晩年スタイル
日時:5/17(土)13:00~18:50
5/18(日)13:00~19:00
場所:日仏会館ホール(※対面開催+後日録画配信で、当日のZoom同時配信はありません)
定員:100名
参加費:無料
言語:日本語、フランス語(同時通訳あり)
主催:(公財)日仏会館
助成:(公財)石橋財団
協力:日仏会館・フランス国立日本研究所
※要参加登録(参加登録は下記のURLよりお願いいたします。プログラムの詳細もご覧になれます)
URL:https://www.fmfj.or.jp/events/20250517?format=html
【趣旨】
一般に、文学者や芸術家は歳をとるにつれて寡作になり、やがて創作の場から身を引くものだと考えられています。しかし、レンブラント晩年の自画像を称えたゲーテ、プーサン最晩年の絵に感知される手の震えを「すばらしい時の震え」と称えたシャトーブリアン、あるいは、70歳はなお未熟で、100歳にしてようやく神妙な境地に到達すると言い放った北斎のように、晩年固有の創造性に注目する見方もあります。20世紀には、青年期や壮年期とは断絶した境地と技法を示す晩年(後期)様式が未来を予告する力をはらむ、という考え方が顕著になります。ベートーヴェン晩年の弦楽四重奏曲にシェーンベルクの作品の先駆けを見るアドルノやサイードの音楽史観がその一例です。
晩年スタイルと身体的な老いとが相関的であるのは明らかですが、老いればだれもが晩年スタイルを獲得するわけではなく、逆に、晩年スタイルは高齢の芸術家の専有物でもありません。本シンポジウムでは、美術、文学、思想といったジャンルに根ざす晩年スタイルに加えて、夭折と晩年(後期)スタイルの関係や、晩年スタイルがはらむ現代性(モデルニテ)への志向をジャンル横断的に考察します。
【登壇者】
アントワーヌ・コンパニョン(アカデミー・フランセーズ)、パトリック・ドゥヴォス(東京大学名誉教授)、トマ・ガルサン(パリ・シテ大学、日仏会館・フランス国立日本研究所所長)、アンドレ・ギュイヨー(ソルボンヌ大学名誉教授)、河本真理(日本女子大学)、工藤庸子(東京大学名誉教授)、宮澤淳一(青山学院大学)、中地義和(東京大学名誉教授、(公財)日仏会館副理事長)、野平一郎(東京音楽大学学長)、澤田直(立教大学)、アンリ・セッピ(ソルボンヌ・ヌーヴェル大学)、塚本昌則(東京大学)
【演奏】
クァルテット・アルモニコ(弦楽四重奏:菅谷早葉、生田絵美、阪本奈津子、松本卓以)