シンポジウム「ルネ・ユイグの世界 ふたつの視座から」

東京富士美術館と日本18世紀学会が共同開催し、本学会が後援するシンポジウムが開催されます。ふるってご参加ください。

◇シンポジウム:ルネ・ユイグの世界 ふたつの視座から

日時:2025年11月30日(日)12:00~17:00(受付は新館入口で10時から)
会場: 東京富士美術館本館 ミュージアムシアター
東京富士美術館、日本18世紀学会共同開催 日仏美術学会後援

定員:150名(日本18世紀学会・日仏美術学会会員100名、一般参加50名)

申込方法:日本18世紀学会・日仏美術学会ホームページ掲載の案内、または添付のフライヤーに掲載のQRコードから申込用のGoogleフォーム(https://forms.gle/b6SKnCyeidbx8jvz8)でお申し込みください。会場設営の都合上、お早目の登録にご協力ください。当日は11:40 より一般参加者の入場受付を予定しています。11:30 までに東京富士美術館・新館ロビーの会員受付にて受付をおすませになり、ミュージアムシアター内のお席の確保をお願いします。日本18世紀学会・日仏美術学会会員は開催中の「ヨーロッパ絵画 美の400年」展をご覧いただくことができます。シンポジウム開会前にご観覧ください。

開催趣旨:ルネ・ユイグ (René Hyughe, 1906-1997) は、美術と人間の関りを、「芸術心理学」という独自の視点から考察し、それは今なお示唆に満ち、刺激的である。ユイグの歿後、原稿や講義ノートなど貴重な資料が、名誉館長を務める東京富士美術館に寄贈された。同館は18世紀西洋美術の日本でも屈指のコレクションで知られ、これらをひとつの基盤に美術研究所の設立を計画している。今回のシンポジウムはその第一歩として開催される。ユイグの美術研究は、ルーヴル美術館絵画部長、コレージュ・ド・フランスの「芸術心理学」教授、アカデミー・フランセーズ会員などの要職を務めるなかで身につけた、「作品を見る眼」と該博な知識を基盤にしている。そこから生まれた「芸術心理学」は、作品の様式=形態や図像の意味の研究をさらに深め、画家の個人的気質、すなわち魂の奥深く潜むものに眼を向けた。画家が何故ある主題を選び、どのように表現したかの探求が、ユイグの課題になる。シンポジウムでは、ルネ・ユイグの活動を、美術館人と美術研究者というふたつの視座から振り返ることにしたい。

プログラム

12:00 開会のあいさつ 清水由朗( 東京富士美術館館長)

12:10~13:30 第一部

五木田聡(前東京富士美術館館長)
「ルネ・ユイグと東京富士美術館」

松岡智子(倉敷芸術科学大学)
「ルネ・ユイグのミュゼオグラフィー:「近世フランス絵画展」(1983年)とルーヴルの救出活動を事例として」

13:30~16:40 第二部

大野芳材(美術史家)
「第二部のイントロダクション:ユイグのヴァトー論」

船岡美穂子(放送大学)
「ジャン=シメオン・シャルダン《デッサンの勉強》――18世紀半ばの美術趣味をめぐって」
 
太田みき(学習院大学)
「18世紀フランス絵画:装飾と作品のはざまで――フランソワ・ブーシェを中心に」
 
伊藤已令(日本大学)
「J.ピルマンの装飾版画」

矢野陽子(駒澤大学)
「アントワーヌ=ジャン・グロの工房《第一執政ボナパルトの肖像》について」

質疑応答

16:40 閉会のあいさつ 金沢文緒(岩手大学、日本18世紀学会幹事)

以上