日仏美術学会会報 第35号
BULLETIN DE LA SOCIETE FRANCO-JAPONAISE
D’ART ET D’ARCHEOLOGIE No 35 (2015)


論文
冒険と秩序の間
 ──画家たちの著述および芸術詰挿図からみる前衛と古典主義/阿部 真弓… 3

プッサン作《聖エラスムスの殉教》に関する考察
 ──サン・ヒエトロ聖堂からの指示書の解釈を手掛かりに/倉持 充希… 27

第二帝政期の政治と美術
 ──アミアンの美術館におけるヒュヴィ・ド・シャヴァンヌの壁画から/古賀暁子… 49

エミール・ゾラのフォーマリズムと 1860 年代の美術論/實谷 総一郎… 75

王の祭壇画
 ──ニコラ・プッサン作《聖体の秘跡の創設》/望月 典子… 97


例会発表要旨
第135回例会:プッサン没後350周年──宗教画と風景画
  プッサン作《聖エラスムスの殉教》
  ──サン・ヒエトロ聖堂におけるフランス人画家プッサンの挑戦/倉持    充希…115

  プッサン晩年の風景画における語りと寓意/栗田秀法… 116

  1620-50年前後のパリの祭壇画再考 パリでの〈プッサンと神〉展、〈1580 – 1660 年のローマとパリにおける聖画像とは何か〉展、並びに、プッサン国際シンポジウムに触れながら/木村三郎… 117

第136回例会:18世紀フランス語圏絵画再考──制作と理論から
  フランソワ・ブーシェ作《日の出》と《日の入り》について/小林亜起子…118

  ジャン = エティエンヌ・リオタールの絵画論
  ──作品の「仕上げ」に関する同時代の趣味との関係を中心に/宮崎    匠 …119

第137回例会:フランス中世文学と写本彩飾挿絵──テクスト研究とイメージ研究の深域
  ルネ・ダンジューの『馬上槍試合の書』 テクストと挿絵の関係/田中    久美子… 120

  『アレクサンドロス大王物語』と『東方見聞録』──テクストの限界・挿絵の限界/月村    辰雄… 121

第138回例会:両大戦間期における画商の役割
  東京府美術館彫刻陳列室を埋め尽くしたアール・デコ
  ──1928 年《仏蘭西装飾美術家協会展覧会》とエルマン・デルスニス/中川三千代… 122

  画商レオンス・ロザンベールと 1920 年代のキュビスム論における伝統の射程/松井 裕美… 123

第139回例会
  「スキャンダル」前夜のエドゥアール・マネ
  ──マルティネ画廊と国民美術協会の活動をめぐって/井口    俊… 124

  デイヴィッド・ホックニーの「フフ/ス三部作」舞台美術(1981年初演)
  ──20世紀初頭のフフ/ス美術との比較を中心に/田中   麻帆… 125


学会消息… 127
日仏美術学会定款… 132
常任委員会および事務局… 133
日仏美術学会入会のご案内… 134
投稿規定等… 135
編集後記… 139